ポートランドで働く駐在員の雑記

20代駐在員の雑記。オレゴン州ポートランドで働いています。働き方・英語学習・アメリカの話・Netflix・ゲーム・Youtube等

駐在員の英語力はどれくらいなのかという話

駐在員といえば英語ペラペラなイメージを世間一般の方は抱くだろう。特に先進国アメリカの駐在ともなれば、社内で厳しい競争を勝ち抜き、実務能力も傑出したものを求められる。もちろん英語なんかは電話で軽くJokeを挟みながら商談を進められるレベル。

 

 

なんてことはない。わけでもない。

つまりケースバイケース。その出向元の企業が現地の事業にどれほど比重を置いているかによるし、職種やポジションに大きく左右される。

ただし、この答えでは何も面白くないので、周囲の駐在員を例に英語力を考えてみる。

 

ボリュームゾーン:TOEIC 800 - 950。8割型正確な文法で読み書きができる。発音は上手ではなく流暢とも言えないが、1対1やビジネスシーンではほぼ正確な意思疎通はできる。ビジネス外の忖度のない場では会話についていくのが困難。

 

社内外で交流のある駐在員20人くらいで考えてみたが、体感ではこの層がほとんど。この数字、英語をある程度勉強しているサラリーマンはほぼ皆当てはまるかもしれない。つまり英語力に関していえば、ちょっと勉強すれば平均的な駐在員レベルにはすぐ到達するだろう。色々と話を聞いてみると、駐在足切りラインがTOEIC730点や800点に設定されている例が多いそう。さすがにTOEICで色塗りになるような層はほぼいない気がするが。

赤坂でのビザ大使館面接で、自分の前に並んでいた人が某有名銀行で東海岸駐在らしかったが、聞こえてきた英会話は意外と普通のレベルだったのが思い出される。

 

 

言及しなければいけないのは、1対1やビジネスの場では、そのような英語力を考慮してか会話スピードや内容が忖度されたものになることが多い。特に管理職として出向すれば、部下となる現地従業員はかなり気を遣うだろう。顧客側も、彼らの利益につながるので必死にこちらの言うことを聞くに違いない。イニエスタが日本語を話せなくとも、チームメイトは彼の話す言葉に必至に耳を傾けるのと同じことだろう。

残念ながら、自分の周りはこういった状況に胡坐をかいて英語力向上に努めない人が少なくない。弊社の場合、こちらの分が悪く、相手側がこちらに合わせる必要のない交渉時は、かなり苦戦を強いられる。現地従業員が大活躍する瞬間でもある。

 

とあるMBA体験ブログにも記載されていたが、英語力向上と感じていた手応えは、実は周囲の気遣いの賜物だったりする。幼稚園児と会話するときに会話レベルを落とすように、相手も日本人相手にそのような調整をしているのだ。もちろん、駐在員の使命は現地でビジネスを進めることであって、英語の流暢さは必要条件ではないことは言うまでもない。自分の英語力に過信をもたないことが大切で、ボリュームゾーンであるこの層が自覚していることを願いたい。

 

 

 

ちなみに、自分が接してきた駐在員の中で、ネイティブ同等のペラペラレベルだなと思った人は帰国子女以外でいない。

その領域とまでいかなくても、TOEIC満点・英検1級余裕の英語レベル、例えば英語系ユーチューバーのATSUさん(https://www.youtube.com/user/fzsdjbncf2000)クラスでも、数人しか思い浮かばない。残念ながら僕はその領域に達していない(いつか会話動画を挙げようと思っている)。

 

 

 

まとめると、アメリカにいる駐在員の英語力は意外と大したことない。なので、専門性×英語力(中途半端なものでない)があれば、日系企業の中ではかなりの希少性をもつことができ、優位なキャリアを送れると思われる。